教育ポリシー

人材育成の目的

有機材料工学科では、天然及び合成の有機物から、人類の発展を支える材料を創出する能力と志を持った人材の育成を目指しています。学問の発展に伴い、材料創出に必要な知識量は膨大に増加しました。このため、有機材料工学科では、大学院修士課程における教育も視野にいれ、学部では最先端の研究を行うための基盤となる系統的な知識が習得できるカリキュラムを用意するとともに、コロキウム等の少人数講義を通して自ら行動する人の育成を行っています。

入学者に求める能力と適性

本学科では、次のような人材を求めます。

  • 高等学校までで習得する知識を身につけていること
  • 科学技術に興味を持ち、学校教育以外の知識を習得する好奇心を有すること
  • 与えられた知識を鵜呑みにせず、自ら納得するまで考える姿勢を有すること
  • 人との対話を通して相互に理解を深める意志を有すること
  • 人類の発展に貢献する志を有すること

修得する能力

本学科では、次のような能力の修得を学士課程卒業の要件とします。

  • 理工系の研究・開発に必要な基礎学力
  • 新しい知識を自ら習得する能力
  • 情報を的確に判断する解析力
  • 知識や観察事実を統合して論理的に結論を導く思考力
  • 様々な知識を総合し、「もの」を作り出す創造的開発能力
  • 研究開発に必要な実験技術や語学力などの実践的スキル
  • 自分の意見を論理的に表現するとともに、他者の発言を尊重して、正確に理解できるコミュニケーション力

教育内容

本学科では、上記の能力を身に付けるため、次のような特徴を有する教育を実施します。

    幅広い理工系基礎学問

  • すべての学問の基礎となる数学、物理学、化学等の理工系基礎学力の育成、実験・演習を介した基本理論の実践的教育
  • 有機材料工学の基礎理論

  • 有機材料工学の基礎理論の根幹をなす有機化学および物理化学を中心に据えた専門基礎学力及び、有機材料工学に関連する数学、分析技術等の確実な涵養と、実験・演習を介した基礎実験技術、計算機技術等の習得
  • 有機材料工学の先進理論

  • 有機化学及び物理化学などの基礎理論の上に構築される先端研究を理解するための知識の習得および、知識にアクセスする技術の獲得。工業に近い視点からの材料設計、機能材料科学・物理などの実践的理解
  • 創造性教育・実験技術の習得

  • 少人数のグループによる実験を通して、実験技術及び解析力の習得と、実験に連動した少人数コロキウムによる、知識を自ら習得する能力や、知識や実験結果から論理を展開する能力の育成
  • コミュニケーション力

  • コロキウム等における発表を通した、自己の考えを論理的に表現する能力の開発および発表後の質疑応答などを通した他者の意見の理解と対話能力の育成
  • 語学力

  • コロキウムにおける原著論文の読解及び、一部の専門科目の英語開講による、実践的な科学英語教育
  • 技術者倫理

  • 技術者倫理教育を通しての、社会における科学技術の役割に対する認識
  • 総合的能力

  • 卒業研究による総合的創造能力の育成と、論文執筆や発表によるコミュニケーション能力の育成

学位の授与方針

有機材料工学科を卒業するためには、原則としてつぎの要件を満たしていなければならない。

  1. 学習案内に示された必要な単位数を取得していること。
  2. 有機材料工学科の教育課程に示されている、すべての必修単位(◎印付き科目)を履修していること。
  3. 学士論文研究を行い、学士論文を提出するとともに、口頭発表を行い、複数の教員による審査で合格の判定を得ていること。